sothis's derivative work

このブログは《World Neverland~エルネア王国の日々~》のゲームプレイを元にした妄想込みの二次創作物語(SS)を掲載しております。(投稿∶不定期)

wilma◇1.初恋(アル編)

入国してすぐに仲良くなったアル君。彼はまだナトルに通う生徒で、旅人だった私にお菓子やらご飯やらを差し入れてくれた。
「ねぇ、好きな人いる?」
「あ、うん。まだ告白出来てないんだけどね…」
「じゃぁ、オレが大人になるまで待っててよ。絶対カッコよくなるから!」
悪い気はしない。でも大好きな人がいるの…ごめんね。

 

成人式を終えたアル君は、真っ直ぐ私の所へ来て、幸運の塔に誘ってくれた。
「好きです!俺と付き合って下さい」
「ごめんね…恋人いるんだ」
「やっぱり…。それでも諦めないから!ずっと、ずっと大好きなんだ」

 

月日は流れ、私は結婚し、子供も授かった。それでもアル君は毎日、毎日会いに来てくれる。私が魔銃兵になった翌年には、まるで私を追いかけるように志願した。でも、なかなか魔銃兵になれなくて…

「ねぇ、そろそろ私を追いかけるの…終わりにしない?」
「迷惑ですか?」
「そうじゃないけど…、アル君もう8歳だよね?他に好きな人とか…いないの?」
「俺は、あなたが好きなんです!他の人なんて考えられない」
「でも、アル君に興味がある人は沢山いるでしょ?エナの子にも選ばれたし、モテ王だし。どうして私に拘るの?結婚してるし、子供だっているのに…」
「好きになるのに理由なんてありますか?気づいたらどうしようもなく好きになってた…。俺だって…諦めようって思ったこともあります。でも出来なかった…。あなた以外に好きになれる人なんかこの国、いやこの世界にいない!」

 

白夜の年、私は魔銃導師としてエルネア杯を制し勇者となった。そして龍騎士の称号も得た。アル君もようやく魔銃兵となっていた。
私は5人の娘に恵まれ、そして四女にバトンを渡した。