sothis's derivative work

このブログは《World Neverland~エルネア王国の日々~》のゲームプレイを元にした妄想込みの二次創作物語(SS)を掲載しております。(投稿∶不定期)

2021-01-01から1年間の記事一覧

12th◇主導権

エレナさまと出会ってから、私の価値観は一変した。それまで龍騎士の称号を得た自分より強い人がいるなんて考えもしなかったし、自分が最強だと思っていた。その私が彼女にあっさり叩きのめされたんだ…。 エレナさまは旅人で、見た目はミステリアスな美女。…

12th◇憧れと恋

「そんなに兄貴の事が好き?」 「だって…子供の頃からずっと憧れてるの!ずっとルクバのお嫁さんになるって言ってきたし、ルクバと結婚する事はアタシの中で決定事項なの!」 「ハァ…そう。でもさ、兄貴は結婚する気ないよ。メロディと結婚しないって事じゃ…

12th◇兵団長と騎兵

山岳リーグ戦最終日。わたしは全勝し来期も兵団長を任せられる事になった。兵団顧問の父に優勝の報告をしようと声をかける。 「父さん!優勝したよ♪」 「リズおめでとう!それはそうと大事な話がある。少しいいか?」 何?なんか嫌な予感がする… 「……俺はも…

11th◇ガノスへ

今日はやけに身体が重い…今夜あたりナーガ様の遣いが来るな………。 「お父さんっ!お、おはようございます…」 「おはようルクバ君。どうした?朝から訪ねて来るなんて珍しいじゃないか」 「い、いや…」 そうか…ルクバ君は『シズニが導く者』の称号を持ってるか…

12th◇憧れ

「ル〜ク〜バ〜君♪」 禁断の遺跡を出ると、いきなり子猫のように飛び付いてきた。羽根付き帽子が宙を舞う…なんとか押し倒されないように踏ん張った。 「ねぇねぇ、わたしステキな大人になったでしょ?ね?」 「え…っと?あ、あの…」 誰なの?首に腕を回して…

milly◇兄と妹

▷ 「あ、あのさ…二人でどっか…………い、行かない?」 長い沈黙。やっぱり言わなきゃよかった。うっっ、殿下の顔が見れないよ……きっと困った顔してる。 『いいね!もちろん行くよ』 うそ…い、いいの?あ~、でもこの先は絶対断られるんだ……殿下は優しいからここ…

12th◇新成人

「ルクバ、成人おめでとう!早速なんだけど今からアウドラに会ってくれない?」 「は?今から?な、なんで?」 「いいから、いいから!はい、いってらっしゃ〜い!」 メラク姉さんに急かされ玉座の間を出る。ほんの数秒前に大人になった私に、玉座の間にまで…

milly◇年下の彼

「ねぇクローライト、年下の恋人って…どう?」 突然そう聞いてきた同級生のプルネラは、子供の頃からの長い付き合い。アタシにもプルネラにも夢があり、その夢を叶えるために成人直後から奔走し、あっという間に丸二年が過ぎ去った。 成人して三年目、そろそ…

10th◇兵隊長アリオト

「シャルル君が好きなの…」 「アリオトさんだって知ってるよね?僕たちはお互い後継ぎ同士…それは許されないって」 「ごめんね、困らせるつもりはないの!本当にごめん…」 シャルル君は山岳ナセリ家の後継ぎで、私のひとつ年下。幼い頃から一緒に遊んできた…

10th◇再会

『リュラエちゃん、一緒に魔獣の森に行かない?』 『もちろん♪一緒に行こ!』 アントニオっ! 手を伸ばせば届くほどの距離。なのに触れることは出来なくて、アタシの腕は空を切る。 ………いつもここで目が覚める。 アントニオがアタシのそばからいなくなって、…

11th◇鎧の重み

「ジェローム君!」 「な、なに?なんでそんなにニコニコなの?」 「ふふっ…だって嬉しいから!」 キョロキョロと周りに誰もいない事を確認して、畑仕事をしていたジェローム君に飛びついた。 「うわっ!もう…シェダルさんの服が汚れちゃうよ?」 「わたしも…

milly◇恋の行方

▶王太女ヴァネッサと山岳長子アズライトの恋。(ヴァネッサ視点) その日…アタシは朝から緊張していた。 あと数日で成人するって頃、やっぱりアタシの気持ちを知って欲しい…そう思うようになった。 ずっと否定し続けた想いだけど、アタシ自身が受け入れて、卒…